サロマ湖における流域と湖底からの栄養塩供給について

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タイトル別名
  • Nutrient supply from basin and lake sediment in lake Saroma
  • サロマコ ニ オケル リュウイキ ト コテイ カラ ノ エイヨウエン キョウキュウ ニ ツイテ

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抄録

サロマ湖において,今後の環境保全と適切な養殖漁業管理に活用することを目的として,栄養塩動態の解明を進めるため,湖内及び流域の水質調査を実施し,以下のことがわかった。最大流入河川佐呂間別川の全窒素/全リン比は,夏季に低くなる傾向が見られた。湖内底層では夏季に貧酸素水塊が形成され,底泥からの溶出に起因するアンモニア態窒素とリン酸態リンの蓄積が見られた。それらの底泥溶出量を見積もった結果,特にリンは河川供給量に匹敵する値であった。また,湖内表層の栄養塩濃度について,各地点夏季から秋季にかけて全リン濃度が上昇していた。その理由は,河川供給量の季節的な特性と,夏季のリンの底泥溶出と初秋の湖水循環に伴う表層への供給による影響の双方が考えられた。

収録刊行物

  • 環境科学研究センター所報

    環境科学研究センター所報 (8), 33-54, 2019-02

    札幌 : 北海道立総合研究機構環境・地質研究本部環境科学研究センター

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