「切迫早産妊婦の安静」の概念分析

書誌事項

タイトル別名
  • 「 セッパク ソウザン ニンプ ノ アンセイ 」 ノ ガイネン ブンセキ
  • “Bed rest of a threatened premature labor” : A Concept Analysis

この論文をさがす

抄録

安静は健康上の様々な問題に用いられる一般的な医学介入である。しかし安静の特質、定義は不明瞭であるため、切迫早産妊婦の安静の有効性を評価することを妨げている。そこで「切迫早産妊婦の安静」についてWalker & Avantの手順を参考に概念分析し、妊婦にとっての安静の意味、概念の構造を明確にすることを目的に研究を行った。その結果「切迫早産妊婦の安静」の概念の属性には、「妊婦の役割意識」と「専門家のリスク回避意識」が認められ、両者が胎児への利益を期待し乏しい利益とリスクのバランスを取りながら選択されている治療法であった。以上から、切迫早産妊婦の安静とは『切迫早産妊娠における症状を改善するために行われる根拠が確立していない治療法であり、乏しい利益とリスクのバランスを取りながら胎児への効果を期待して行われている方法』と定義した。切迫早産妊婦が安静を保持することの根拠が確立されていないことから、その検証が今後の大きな課題である。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ