残留農薬分析業務における分析法の検討 : LC-MS/MSを用いた野菜・果実類中の残留農薬の同時分析法の開発

抄録

液体クロマトグラフタンデム型質量分析計(LC-MS/MS)を用いた野菜・果実類中の7種の残留農薬(クロルフルアズロン,ピラフルフェンエチル,ピリダリル,ピリミジフェン,フルアジナム,プロスルホカルブおよびペンディメタリン)の同時分析法を検討した。検討には,こまつな,たまねぎ,ばれいしょおよびみかんを用いた。試料からアセトンで抽出を行い,n-ヘキサンに転溶後,シリカゲルミニカラムおよびグラファイトカーボンミニカラムで精製し,LC-MS/MSで測定した。3試験室で厚生労働省通知の「食品中に残留する農薬等に関する試験法の妥当性評価ガイドライン」に基づき分析法の妥当性評価を行ったところ,すべての試験室において,ばれいしょにおけるピラフルフェンエチルを除くすべての組み合わせについて,妥当性評価の性能パラメータがガイドラインに示された目標値等に適合していることを確認した。

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