バラにおける換気抑制条件下での炭酸ガス施用の効果

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タイトル別名
  • Effect of CO2 enrichment in rose cultivation under semi-closed management
  • バラ ニ オケル カンキ ヨクセイ ジョウケン カ デ ノ タンサンガスシヨウ ノ コウカ

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説明

バラ栽培における炭酸ガスの効果的,効率的な施用に資するため,近年の主力赤色バラ品種‘サムライ08’の光合成特性および施用した炭酸ガスの温室内における挙動を調査するとともに,ヒートポンプを用いた換気抑制条件下での炭酸ガス長時間施用の効果について検討した。バラ‘サムライ08’の光飽和点は1000μmol/m2/sであり,炭酸ガス-光合成曲線から,バラにおける炭酸ガス施用の目標濃度は,250μmol/m2/s以下の弱光時には500ppm程度,500μmol/m2/s以上の強光時には1000ppm以下が適当と考えられた。燃焼式炭酸ガス発生器により施用した炭酸ガスの温室内での挙動は,水平方向には速やかに拡散し,著しい濃度差は見られなかった。垂直方向の分布は施用方法により異なり,燃焼式炭酸ガス発生器を用いた場合は温室の上部に移動しやすく天窓換気の影響を強く受けた。液化炭酸ガスを用いた場合は,燃焼式炭酸ガス発生器を用いた場合に比べ上部に溜まりにくかった。冬季に換気を抑制し,長時間の炭酸ガス施用を行うことにより,バラ‘サムライ08’の切花品質が向上した。

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