モモ‘さきがけはくとう’の収穫適期の検討

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タイトル別名
  • Studies on the appropriate harvest stage of 'Sakigakehakutou' peach
  • モモ'サキガケハク トウ'ノ シュウカク テッキ ノ ケントウ

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抄録

本県オリジナル品種の早生モモ‘さきがけはくとう’の収穫適期の検討を行った。1. 収穫時の果皮クロロフィル計値20未満の果実では,果実重が大きく,糖度が高いが,収穫した時点で既に果肉が軟化しており,日持ち性が不良で,果肉障害の発生も多かった。一方,30以上の果実では日持ち性が他の区よりもやや優れるものの,果実が小さく,食味が不良であった。従って,本品種は,果皮クロロフィル計値20~30程度で収穫するのが望ましいと考えられた。2. 果皮クロロフィル計値20~30程度で収穫した果実の良食味の期間は,25℃の室温では収穫から約4日間と考えられた。一方,この熟度で収穫すると,果実重が小さく,高単価が望めない可能性があることから,大玉生産のための着果管理が必要である。3. 本品種は,早生品種である‘はなよめ’,‘日川白鳳’と比較して,同じ果皮クロロフィル計値で収穫すると果肉が柔らかく,樹上での果肉の軟化の開始が早いと考えられた。日持ち性は,‘はなよめ’,‘日川白鳳’と同等と考えられた。4. 樹上での果皮クロロフィル計値は,2日に10程度ずつ低下することから,果皮クロロフィル計値20~30程度で収穫できる期間(収穫適期)は2日程度であり,他の早生品種と同様な間隔で収穫できると考えられた。

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