2016年の寒波による被害から見た常緑果樹類の耐寒性

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タイトル別名
  • Differences in Cold Resistance of Some Evergreen Fruit Trees based on the Data obtained from the Freezes in 2016
  • 2016ネン ノ カンパ ニ ヨル ヒガイ カラ ミタ ジョウ リョク カジュルイ ノ タイカンセイ

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抄録

2016年1月下旬の寒波によって鹿児島大学農学部附属農場唐湊果樹園で露地栽培している常緑果樹類にも被害が発生した. 本報告では樹体の葉の障害・落葉の程度からそれらの耐寒性を調査した. 最低極温は-6.7℃であった. カンキツでは, パペダ類, ライム類, シトロンおよびレモン類の被害が顕著であった. 一方, ブンタン類,ブンタン類縁種, ダイダイ類, スイートオレンジ類, ユズ類, マンダリン類では, ほとんどが葉の障害・落葉程度が無~軽であった. 特にウンシュウミカン, ナツミカン, ポンカンおよび‘不知火’等は, いずれも健全で被害は認められなかった. アボカドではグアテマラ系で顕著な寒害が認められた. メキシコ系とグアテマラ系の雑種である‘フェルテ’の被害は供試品種の中で最も軽かった. レイシおよびリュウガンは耐寒性が弱く, 全樹の全着葉が変色した. ビワの葉には寒波の影響は認められなかった.

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