猫の鼻腔からSchizophyllum communeが検出された1症例

この論文をさがす

抄録

推定10歳齢、未避妊の雑種猫が、流涙と鼻汁を主訴に来院した。鼻梁部の腫脹、左側鼻孔からの出血と鼻汁、歯周炎がみられ、X線検査で鼻骨の骨吸収、前頭洞と鼻腔の不透過性亢進、鼻中隔の不明瞭化が認められた。抗生剤投与で症状は軽減していたが、第82病日に再び腫脹した鼻梁部内部から大量の真菌菌糸を認め、分子生物学的にSchizophyllum commune(和名:スエヒロタケ)が同定された。イトラコナゾールの投与を開始したところ、鼻梁部の腫脹は沈静化した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ