注射剤処方に対する疑義照会内容の分析とインシデントとの関連

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  • 臨床報告 注射剤処方に対する疑義照会内容の分析とインシデントとの関連
  • リンショウ ホウコク チュウシャザイ ショホウ ニ タイスル ギギ ショウカイ ナイヨウ ノ ブンセキ ト インシデント ト ノ カンレン

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抄録

医師が処方する注射剤のうち,薬剤師による疑義照会とインシデント発生状況の関連を調査した報告は少ない.そこで,昭和大学病院の注射処方箋監査に関わる疑義照会件数,および疑義照会未実施で発生したインシデント事例について調査した.国立大学附属病院医療安全管理協議会の「影響度分類」に準じてインシデントを分類し,内容を分析,評価した.2010年11月1日から2014年10月31日に,入院患者に対する注射処方箋は585,771枚であった.薬剤師が実施した疑義照会は1,592件,疑義照会により変更された処方は1,173件(73.7%)であった.しかし,インシデント報告された178件のうち14件(7.9%)では疑義照会がされていなかった.患者影響度分類は,レベル0が2件,レベル1が8件,レベル2が2件,レベル3aが2件であった.今回の調査より,注射剤の処方に対する当院薬剤師の疑義照会内容は時に不十分である可能性が示唆された.

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