術前診断できなかった耳下腺粘表皮癌の1例 : 術前診断は可能か

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  • ジュツゼン シンダン デキナカッタ ジカセンネンヒョウヒガン ノ 1レイ : ジュツゼン シンダン ワ カノウ カ

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抄録

type:Article

背景: 粘表皮癌(MEC:Mucoepidermoid carcinoma)は唾液腺に好発する悪性腫瘍であり、扁平上皮細胞、粘液細胞及び中間細胞の3種の細胞を特徴とする。低悪性度から高悪性度と幅広い異型・悪性度を示すが、低悪性度の症例では細胞診断が困難であり、しばしば多形腺腫などと誤認される。症例: 70歳代女性の左耳下腺腫瘍。細胞診にて多形腺腫と判断し、耳下腺摘出術が施行された。切除標本では低異型度のMECと診断された。結論: 低悪性度のMECにおける細胞診断はしばしば困難である。しかし、多形腺腫やワルチン腫瘍などの頻度の高い疾患に特徴的な所見を得られない場合、その存在を念頭に置き、鑑別診断に挙げることが重要であると考えられた。

identifier:奈良県臨床細胞学会雑誌 第19号 p.7-10 (2018.12)

identifier:24347248

identifier:http://ginmu.naramed-u.ac.jp/dspace/handle/10564/3680

identifier:奈良県臨床細胞学会雑誌(19): 7-10

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