促成ナスにおけるスワルスキーカブリダニとタバコカスミカメを用いたミナミキイロアザミウマとタバココナジラミ防除の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Control of Thrips palmi Karny and Bemisia tabaci (Gennadius) on eggplant under forcing culture using Amblyseius swirskii athias-henriot and Nesidiocoris tenuis (Reuter)
  • ソクセイ ナス ニ オケル スワルスキーカブリダニ ト タバコカスミカメ オ モチイタ ミナミ キイロ アザミウマ ト タバココナジラミ ボウジョ ノ ケントウ

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抄録

福岡県の促成ナスにおける天敵を利用したミナミキイロアザミウマとタバココナジラミの防除体系を検討するために,ケージを用いた密度抑制効果試験と農林業総合試場内のビニルハウスを用いた防除体系試験を実施した。ケージを用いた試験では,ミナミキイロアザミウマとタバココナジラミバイオタイプQが寄生したナス苗を用いて,タバコカスミカメ単独放飼区,スワルスキーカブリダニ単独放飼区,両種併用区及び無放飼区を設けて,密度抑制効果を検討した。場内ビニルハウスでの試験では,これら2種天敵と薬剤を組み合わせた試験区と薬剤のみの対照区を設けて防除効果を検証した。その結果,ケージを用いた試験では,タバコカスミカメとスワルスキーカブリダニを併用することで両種害虫に対して高い防除効果が得られた。場内ビニルハウスでの試験においても,2種天敵と薬剤を組み合わせた試験区は,薬剤の使用回数を対照区の1/3に削減してもミナミキイロアザミウマによる傷果の発生が認められず,対照区よりも防除効果が高かった。以上のことから,促成ナスにおいて,タバコカスミカメとスワルスキーカブリダニの併用はミナミキイロアザミウマとタバココナジラミバイオタイプQに対し,高い防除効果を示し,総合防除体系の確立のための重要な資材となることが示唆された。

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