日本語教育文法に求められるもの
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- 庵, 功雄
- 一橋大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Requirements for Japanese Pedagogical Grammar
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説明
本稿は日本語教育文法において求められる考え方について論じたものである。日本語教育文法は日本語学と日本語教育のかい離状況を受けて2000年以降主張されるようになったもので,日本語教育に直接役立つ文法記述を目指すものである。そこでは産出のための文法を優先すべきであり,そのためには,母語話者にとっての文法記述と非母語話者のための文法記述の違いを認識することが必要であり,具体的には,文法的類義表現の使い分けの記述に無標・有標の概念を導入することが効果的である。また,正の転移を奨励して負の転移を抑制する母語の知識を活かした文法記述が有効であり,その意味で,日本語教育文法の担い手として最もふさわしいのは非日本語母語話者であると言える。
収録刊行物
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- 一橋日本語教育研究
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一橋日本語教育研究 8 67-79, 2020-03-31
ココ出版
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050287142206808192
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- NII論文ID
- 120006917866
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- NII書誌ID
- AA12600532
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- HANDLE
- 10086/70012
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles