夜温等栽培環境が早期型ハウスミカン果実の生育と品質に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effect of environment on fruit growth and quality in early heating cropping type of satsuma mandarin (Citrus unshiu Mark.)
  • ヤオン トウ サイバイ カンキョウ ガ ソウキ カタ ハウスミカン カジツ ノ セイイク ト ヒンシツ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

省エネルギー温度管理技術の確立のため、現地早期型ハウスミカン(32棟)の栽培環境、果実生育および品質について調査し、以下の知見を得た。1) 満開後30-59日における相対肥大速度は、夜温(12-24℃)と有意な正の相関(P<0.01)を示した。2) 満開後30-59日における相対肥大速度と飽差においては、2次曲線的な関係(P<0.05)が認められ、果実生育に最適な飽差の存在が示された。3) 糖度と気温との関係においては、満開後120日の糖度と満開後60-89日の昼温(22-26℃)との間に負の相関(P<0.01)が、また満開後150日の糖度と満開後60-89日の夜温(19-25℃)との間に同じく負の相関(P<0.05)がそれぞれ認められた。4) 滴定酸度と気温との関係においては、満開後120日の滴定酸度と満開後90-119日の昼温(20-26℃)および夜温(17-25℃)との間にそれぞれ負の相関(P<0.01)が認められた。なお、満開後120日の滴定酸度は満開後90-119日における平均気温(19-25℃)とも負の相関を示した。5) 糖度と滴定酸度とのバランスを考えると、満開後60-119日における日平均気温は、22-23℃を目標とすることが合理的と推察された。6) 早期型ハウスミカンの果実生育適温は20-25℃の範囲にあることが確認できた。省エネルギーとなる昼温/夜温は、満開後30-59日: 25℃/23℃、満開後60-89日: 25℃/23℃および満開後90-119日: 25℃/22℃が望ましいと推察された。

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