大村湾における動物性プランクトンの日週活動について

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タイトル別名
  • オオムラワン ニ オケル ドウブツセイ プランクトン ノ ニッシュウ カツドウ ニ ツイテ
  • On the diurnal migration of planktonic crustaceans in Ômura-Bay

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抄録

1) 大村湾の表層動物プランクトンの量及び種は,日中に少なく夜間に多い.即ちdiurnal migrationをする動物性プランクトンが非常に多い.2) 日週活動の生態から,湾内魚類の主要天然餌料となつている動物性プランクトンを次の5型に分けた.(i) 昼夜とも表層に存在するもの Oikopleura spp., Sagitta spp.juv., Evadne sp., Penilia schm., Pont.sur., Pontellop.spp., Acartia spp., Pisci-ova (ii) 昼少なく,夜間に多く表層に表われるもの 多くのCopepodsの他,Lucifer ray., Sagitta enfl.(iii) 昼は中層に在り,夜間表層に現われるもの Mysidacea, Pseudod.mar., Calanop.spp.(iv) 底棲性で,夜間表層に現われるもの Diastylis sp., Cyprid.noc.,Leptochela sp., Nereis spp.(v) 日中中層以下に在つて,夜間も表層に現われないもの Monoculodes sp., Isopodaの一種 3) カタクチイワシの卵は深夜後半に産出される.4) 動物性プランクトンの中には,昼夜によつて体色や体内油球の色の変わるものがある.一般に夜間に紅色素が強くなる.油球の量も夜間に多く形成されるらしい.

長崎大学水産学部研究報告, v.6, pp.68-72; 1958

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