「雑種文化論」と「土着の世界観」 : 『日本文学史序説』を中心に : 研究ノート

書誌事項

タイトル別名
  • The Hybrid Culture Theory and the Weltanschauung of indigenous : on A History of Japanese Literature
  • 「 ザッシュ ブンカロン 」 ト 「 ドチャク ノ セカイカン 」 : 『 ニホン ブンガクシ ジョセツ 』 オ チュウシン ニ : ケンキュウ ノート

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抄録

加藤周一は、「雑種文化論」で日本および世界に注目された戦後日本の代表的な思想評論家である。加藤周一は生前に何度も中国を訪問した。抽象的な「雑種文化論」を具象化した加藤周一の著作『日本文学史序説』は、中国多くの大学に日本文化の教科書として採用された。近年、中国でも日本思想を研究する学者が増える中、加藤周一の核心に迫る段階に近づいてきている。筆者は日本の加藤周一研究と中国側の研究視座を比較し、多面性のある加藤周一思想の意義を再考したい。本稿はまず加藤周一の「雑種文化論」と同世代の丸山真男の「古層論」を比較し、両者の思想の共通点と相違点について考察する。次に、加藤周一の生涯とその思想について研究成果を考察する。最後に『日本文学史序説』において加藤周一の追究したキーワードである「土着の世界観」を考察する。

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