海中垂下飼育アサリの生殖巣の発育について

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タイトル別名
  • カイチュウ スイカ シイク アサリ ノ セイショク ソウ ノ ハツイク ニ ツイテ
  • On Gonad Development of the Clam, Tapes japonica DESHAYES, cultured hanging in the Sea

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抄録

佐世保湾内でビニール被覆金網籠中に収容し海中に垂下飼育したアサリの生殖巣を組織切片により観察した,3回の垂下実験の結果を総合すると生殖巣は正常に発育し,1. 天然個体では夏季に生殖巣の休止期があり,7月,8月には成熟生殖細胞を有することが少ないが,同時期の垂下個体では多量の生殖細胞を有している。2. 天然では6月には生殖巣が休止状態にある個体が多いが,これを垂下して飼育すると急速な生殖細胞の生長が起る。3. 冬季には垂下個体の生殖巣も完全に休止状態となる。4. 然し夏季には多くの個体が休止期を経ぬ可能性が大きい。5. 天然個体に比べて各個体がより多量の産卵をなすと考えられる。

長崎大学水産学部研究報告, v.8, pp.202-206; 1959

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