高設栽培における光反射シートの利用がイチゴ「あまおう」の収量および品質に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of using light reflecting sheet in high bench culture on yield and quality of strawberry ‘Amaou’
  • コウセツサイバイ ニ オケル ヒカリ ハンシャ シート ノ リヨウ ガ イチゴ 「 アマオウ 」 ノ シュウリョウ オヨビ ヒンシツ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

福岡県のイチゴ促成栽培では冬季の日照時間が少なく,この時期における光合成の促進が生産上の大きな課題である。そこで,イチゴ「あまおう」の光環境を改善することを目的に,クラウン加温条件下での光反射シートの利用が「あまおう」の収量および品質に及ぼす影響を検討した。「あまおう」の葉表および葉裏の光合成速度は光強度が0~1,000μmol m-2s-1の範囲では同等であった。「あまおう」の高設栽培で光反射シートを玉受けネット部分に設置すると太陽光を20%程度反射し,反射光が葉裏に照射されることにより,イチゴ群落の光環境が改善され,各個体の光合成量が増加すると推察された。この結果,頂果房の成熟日数が短縮され,収穫果数が増加することにより,1~2月および合計収量が増加することが明らかとなった。一方,成熟日数が短縮されても糖度および酸度に影響は認められなかった。なお,玉受けネット部分に光反射シートを設置する本装置は,設置が簡易でかつ低コストであった。

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