流入下水から検出されたノロウイルス及びサポウイルスの動態と遺伝子解析(2014/15-2018/19シーズン)

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タイトル別名
  • Molecular detection and analysis of noroviruses and sapoviruses in sewage samples from 2014/15 to 2018/19 seasons
  • リュウニュウ ゲスイ カラ ケンシュツ サレタ ノロウイルス オヨビ サポウイルス ノ ドウタイ ト イデンシ カイセキ(2014/15-2018/19シーズン)

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抄録

2014年9月から2019年8月(2014/15~2018/19シーズン)までに県内の下水処理場で採水された流入下水259件について、ノロウイルス(NoV)およびサポウイルス(SaV)の有無を遺伝子検出法により調査した。その結果、103件(39.8%)からNoV GI、185件(71.4%)からNoV GII、27件(10.4%)からSaVを検出した。遺伝子解析により検出ウイルスの遺伝子型を決定したところ、NoV GIは8遺伝子型が検出され、そのうちGI. 2及びGI. 3が多数を占めた(72.5%)。NoV GIは2014/15-2015/16シーズンでは多く検出されたが、その後のシーズンの検出率は低かった。NoV GIIは7遺伝子型が検出された。調査した期間を通じてGII. 4の検出率が高かったが、2014/15-2015/16シーズンはGII. 3及びGII. 17が、2016/17シーズン以降はGII. 2が優勢であった。SaVは3遺伝子型が検出された。それぞれのウイルス株の系統樹解析の結果、下水から検出された株は食中毒事例の患者から検出された株と検出時期や遺伝子配列が良く類似しており、市中での流行株の推移と特徴を反映していた。

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