浜名湖における垂下式養殖によるアサリの肥育技術

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タイトル別名
  • Suspended fattening technique of asari clam Ruditapes philippinrarum in Lake Hamana
  • ハマナコ ニ オケル スイカシキ ヨウショク ニ ヨル アサリ ノ ヒイク ギジュツ

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抄録

浜名湖における垂下式養殖によるアサリの肥育の適地と適期の選定をするために,湖南部の新居,鷲津及び湖奥部の三ヶ日,気賀,平松地先において養殖試験を行った。養殖貝の肥満度は,湖南部では天然貝とほぼ同程度であったのに対し,湖奥部では天然貝よりも高く推移し,湖奥部が養殖適地と考えられた。さらに,養殖貝の肥満度は,秋と冬~春期に天然貝より高く推移したが,へい死が少なかった冬~春期が養殖適期と考えられた。また,湖奥部の平松地先は,クロロフィルa量が高く,それが肥満度に影響したと考えられた。養殖作業の負担を軽減するため,基質を使用しない網カゴを用いた飼育器(網型)と基質として軽石を使用した網カゴ飼育器(軽石型)を試作し,養殖試験を行った。網型及び軽石型による養殖貝の肥満度は従来型と同程度であり,付着生物の着生防除の点から,浜名湖では軽石型がアサリの垂下式養殖に適していると考えられた。

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