住宅ローンの借り手の立場から見た最適プリペイメント戦略の研究
抄録
住宅ローンやMBS(Mortgage-Backed Securities)の評価において、プリペイメントは非常に重要なリスクファクターである。本稿では、固定金利の元利均等返済型住宅ローンを借りている債務者(モーゲージャー)が、定められたコストを支払うことで「借換」と「部分返済」の二種類のプリペイメントが可能という設定のもとで、当初ローンの返済終了時点におけるモーゲージャーの富に対する期待効用の最大化問題を定式化する。対応する最適なプリペイメント戦略を求めるために、インパルスコントロールの議論を応用して、期待効用最大化問題の値関数がベルマン原理を満たすことを示し、QVI(擬変分不等式)を導出する。また、QVIの解が滑らかであるという仮定の下で、QVIの解が元の最大化問題の解になることを示す。さらに、簡単な設定の下で数値実験を行い、異なるローン残高と金利水準の組み合わせに対する最適プリペイメント行動を導出し、その結果が実感と大きく乖離していないことを確認する。
収録刊行物
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- ファイナンシャル・プランニング研究
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ファイナンシャル・プランニング研究 7 58-70, 2008-04
日本FP学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050287540555908864
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- NII論文ID
- 120006926770
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- HANDLE
- 10086/31283
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles