壮年期腹膜透析療養者のライフスタイルの明確化

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タイトル別名
  • Clarification of the Lifestyle of Middle-aged Peritoneal Dialysis Patients
  • ソウネンキ フクマク トウセキ リョウヨウシャ ノ ライフスタイル ノ メイカクカ

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説明

<目的>壮年期腹膜透析療養者のライフスタイルを明らかにする

方法>B病院腹膜透析外来に通院中の腹膜透析を2 年以上継続している30 歳以上60 歳未満の療養者6 名に,インタビューガイドに基づき半構成的面接を行い,質的帰納的に分析を行った

倫理的配慮>研究者が所属する機関と研究実施施設の倫理審査委員会で承認を得て実施した

結果>壮年期腹膜透析療養者のライフスタイルは『腹膜透析による自己実現』のコアカテゴリーと【腹膜透析の継続】【療養生活におけるマネジメント】【自分でできることの確認】【これからの生活設計】のカテゴリーが抽出された.療養者は,やりたくないけど仕方がないと,自己の現状を受けとめて腹膜透析をすることを自己決定していた.自分自身で腹膜透析をすることにより,腹膜透析の効果を実感して【腹膜透析の継続】をしていた.療養者は,療養の支えとなるものを見つけ,1日の生活のなかにバッグ交換を組み入れて【療養生活におけるマネジメント】をしていた.そして,自己の生活に満足感を得ていた.また,周囲からの支援を得て,働き方を工夫して家庭での役割の継続ができるなど,【自分でできることの確認】をしていた.腹膜透析の限界を知り,現在の生活をいつまで継続できるのだろうかという気がかりを抱きつつ,末期腎不全の包括的治療法の情報を得て,今後の生活への希望を抱いて【これからの生活設計】を語っていた

結論>壮年期腹膜透析療養者のライフスタイルは『腹膜透析による自己実現』であり,『腹膜透析による自己実現』は,自己のライフステージや日々の生活,病態を通して,療養者自身で調整されていることが明らかとなった.看護師は,療養者にとって外来受診が,療養生活を継続するための重要な機会であると認識して,療養生活を継続することができるように支援する必要がある.

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