戦後初期における学校図書館の展開 : 『学校図書館の手引き』編集の時期を中心に

書誌事項

タイトル別名
  • センゴ ショキ ニ オケル ガッコウ トショカン ノ テンカイ ガッコウ トショカン ノ テビキ ヘンシュウ ノ ジキ オ チュウシン ニ
  • Development of Japanese School Librarianship in the Early Postwar Period

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抄録

わが国における学校図書館思想の進展は、戦後初期における新しい教育改革のなかで始まった。この新しい教育改革の構想の基となったものは、第一次米国教育使節団の報告書である。報告書は、1946年3月31日、戦後の混乱期のなかで日本が進むべき方向を決定する歴史的に重大な時期に、日本の実情を調査し、改革の方向を探るために来日した使節団が残したものである。報告書には教育改革にかかわる示唆はもちろんのこと、学校教育における図書館の役割にかかわる重要な事項も多く含まれている。学校図書館に関する事項に関しては、さらに1950年9月の第二次米国教育使節団の報告書のなかに、具体的にその構想が描かれていくことになる。この論文では、まずこの二つの報告書の期間にあって、学校図書館の成長の過程を見直し、学校図書館は新教育指針とどのようにかかわり、構築されてきたのかを考察する。次いで1948年文部省による『学校図書館の手引』の編集の経緯と学校図書館の理念について再検討をする。またこの手引の編集に大きな影響を与えたといわれるファーゴの『学校の図書館』がもたらした教育的意義やアメリカの学校図書館基準の影響について再考する。そこから学校図書館発展の鍵になる要因を探っていきたい。

学校図書館

米国教育使節団報告書

新教育指針

identifier:KK000700005404

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