1票の重みの平等性と総定数

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  • 1ピョウ ノ オモミ ノ ビョウドウセイ ト ソウ テイスウ
  • The Equality of the Weight of One Vote and the Total Number of Seats

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他の条件を一定としたとき,選挙区選挙の総定数(議員定数の総計)の増減によって,1票の重みの平等性(本稿はローレンツ優越の概念で評価)がどう変化するかが,(1)配分方式として除数5方式のいずれかを一貫して採用する,(2)異なる選挙区間で1票の重みが完全一致することはない,という前提の下に検討された。その結果,以下のことが明らかとなった。最大較差(1票の重みの最大値/最小値)が2倍を超えるとき,定数減は,より不平等な配分を生み出すことはあっても,より平等な配分をもたらすことは決してない。この場合,人数規模の小さな議会を求めることと1票の重みの平等を求めることは,選挙区割りの変更を行わない限り,両立不可能である。しかし,最大較差が2倍以下であれば,定数減によって元の配分よりも平等な配分が実現することがあり(このときの減分を本稿は余剰定数と呼ぶ),そこでは1票の重みの平等を求めることと,人数規模の小さな議会を求めることは矛盾なく両立する。

1票の重み

総定数

ローレンツ優越

最大較差

余剰定数

identifier:SO006800009156

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