意志のモダリティを表す「会」の意味機能

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タイトル別名
  • イシ ノ モダリティ オ アラワス 「 カイ 」 ノ イミ キノウ
  • The meaning function of “HUI”to express the modality of speaker’s intention

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抄録

モーダル動詞の「会」は一般に「能力」「蓋然性」を表す表現とされている。しかし、実際の使用において、話し手の意志を表す表現に「会」が多く見受けられる。本論文は意志のモダリティを表す「会」に焦点を当て、その意味機能の特徴を明らかにすることを目的としている。意志表現の「要」及び動詞無標形との比較を通じて、話し手の意志を表す「会」の意味機能の特徴が次の通りであることが明らかになった。まず、「会」による話し手の意志の形成は聞き手の存在がきっかけとされている。次に、「会」による意志の発話は聞き手に行為の実行を約束する発話の機能を持つ。最後に、「会」による話し手の意志は、行為の実行を発話時以後のある時点に預ける傾向が見られ、曖昧性を持つ表現となる。意志のモダリティを表す「会」は基本的に「蓋然性」を表す「会」から派生したものであるが、意志表現の体系において重要な役割を果たしていることが否定できない。

「会」

意志のモダリティ

「要」

動詞無標形

聞き手

identifier:BO010200008939

収録刊行物

  • 文学部論集

    文学部論集 102 27-43, 2018-03-01

    佛教大学文学部

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