沖縄本島における「字」のリアリティ : 南部ニュータウンの事例をもとに

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  • Reality of “Aza” in the Main Island of Okinawa : Based on the Example of Southern “New Town” Subdivision

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抄録

沖縄本島(※1)北部には,旧来の伝統ある集落である「字」に由来する自治会がある。それらの自治会では,自分たちの地域が「字であること」に対する自負と誇りを持っており,「字」内の自治に関する責任感も強い。反面それ故か,新規流入住民の受け入れに対し,閉鎖的排他的な面が見受けられるケースがある。筆者は,こうした地域意識を「字意識」として捉えてきた。一方,本島南部では,南城市に本土復帰直後,民間主導で開発されたニュータウンであるつきしろ地域が,2013年タウン内の字界を統合して「字つきしろ」となった。新規流入住民の集落であるつきしろが,なぜ「字」になれたのか。本稿では,つきしろ地域の建設から字の誕生までを概観し「字になること」の意味を考察した。結果として,つきしろが伝統的な住民とその集落の代名詞ともいえる「字」になった過程には,北部で捉えた「字意識」に通じるものが見られるのである。

ニュータウン

自治会

字意識

identifier:DS004700009179

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