筋ジストロフィー患者のセクシュアリティと看護者の対応の構造 ─看護者の語りの分析─

書誌事項

タイトル別名
  • キンジストロフィー カンジャ ノ セクシュアリティ ト カンゴシャ ノ タイオウ ノ コウゾウ : カンゴシャ ノ カタリ ノ ブンセキ
  • The structure of sexuality of muscular dystrophy patients and nurses’ response to it: an analysis of nurses’ narratives

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抄録

本研究の目的は、筋ジストロフィー患者のセクシュアリティと、患者のセクシュアリティに対する看護者の対応の示唆を得ることである。対象者は、療養介護病棟の看護者8 名であった。データ収集は半構成面接法で、質的帰納的に分析した。結果、男性患者は特定の看護者に【現実味がない恋愛感情】を持ち、【リビドーの充足を望み(む)】、【好意を抱き、陰部に接触を求める】。一方、女性患者は【異性の援助を望まない】であった。療養の場では【日常的に交わされる性的な会話】がなされ、看護者は、男性患者のセクシュアリティは【正常であるという認識】を持ちながら、対応には【凛とした対応】と【心を乱した対応】の双方がみられた。心を乱して対応する看護者は、男性患者の性的言動に対して感情を表出するなど反応することが、恥ずかしく悪いことと感じ、無視していると考えられる。今後、看護者は共同感情(シェーラー)を基盤にした患者との関係づくりを強化していく必要性が示唆された。

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