民主主義の「西欧的」起源について ―ウィルソン型アメリカ外交の思想的源流をたどる一試論―

書誌事項

タイトル別名
  • ミンシュ シュギ ノ 「 セイオウテキ 」 キゲン ニ ツイテ : ウィルソンガタ アメリカ ガイコウ ノ シソウテキ ゲンリュウ オ タドル イチ シロン
  • The “Western-European” Origin of Democracy: A Reflection on the Ideological Background of Wilsonian Diplomacy

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説明

本稿は民主主義の「西欧的」起源について、ウィルソン型のアメリカ外交の思想的源流を探る事を念頭において考察しようとするものである。以下要約に代えて、目次を掲げる。 はじめに 一、問題の所在―ウィルソンの外交から引き出される論点― 二、西欧民主主義における〈多数決原理への執着〉の起源 (一)ウィルソンとベンサムの類似性 (二)古代ギリシアにおける民主主義論―プラトンとアリストテレス― ①多数者の意志 ②社会の均質性の前提 ③民主政体の多様性 (三)中世西欧における「共通善」 ―アリストテレスからトマス・アクィナスへ― (四)社会契約説と多数決原理―ホッブズとロック― (五)功利主義と多数決原理―ベンサム― 三、〈多数決原理への執着〉を強めた数学的世界観の出現 ―俯瞰・統計・分類― (一)自然科学の発展が後押しした俯瞰・統計・分類概念の出現    ―ベーコン、ぺティ、スミス― (二)「異境の発見」が後押しした俯瞰・統計・分類概念の浸透 ―デフォー、スウィフト、百科全書派― 四、民主主義が生み落とされたキリスト教的文脈 (一)信仰と理性の「棲み分け」による調和―トマス・アクィナス― (二)「神への絶対的服従」が導いた人間の自由と平等 ―ホッブズとロック― 結びに代えて―〈専制を忌避する精神〉と〈俯瞰・比較の精神〉の合流の含意―

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