テイタの意味に関する一考察 ─ 小説の用例を中心に

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タイトル別名
  • テイタの意味に関する一考察 : 小説の用例を中心に
  • テイタ ノ イミ ニ カンスル イチコウサツ -ショウセツ ノ ヨウレイ オ チュウシン ニ
  • A Study on the Meaning of ‘teita': Focusing on Examples from Novels

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抄録

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日本語教育の現場では、テイタについて、過去における動作の進行と過去における結果の残存という二つの意味を教えることが多い。小説の中でテイタがどのような意味で用いられるのかは、まだ十分に考察されていないようである。 本稿ではまず先行研究を踏まえた上でテイタの意味を整理し、「過去における動作の持続」「過去における変化の結果の持続」「反復」「過去パーフェクト」「状態の持続」「単なる心理状態」「反実仮想」「発見」「想起」など9類に分ける。さらに、『あした来る人』という小説を調査対象とし、テイタのアスペクト的な意味(つまり、「動作の持続」「変化の結果の持続」「反復」「パーフェクト」「状態の持続」「単なる心理状態」など6種類)を中心に考察する。考察の結果として、「動作の進行」(本稿では、「動作の持続」という)と「結果の残存」(本稿では「変化の結果の持続」という)というテイタの主な二つのアスペクト的意味より、「状態の持続」「パーフェクト」のアスペクト的意味もよく使われていることがわかった。またテイタを分析する際には、文脈が重要であることを指摘する。

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