環軸椎回旋位固定の病態と治療

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タイトル別名
  • カンジクツイカイセンイ コテイ ノ ビョウタイ ト チリョウ
  • Pathogenesis and treatment of atlantoaxial rotatory fixation

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整形外科診療にて時折遭遇する環軸椎回旋位固定について治療法を中心に文献的考察を行った。斜頚位は牽引や装具などの保存療法により比較的容易に整復されることが多いが,症例によっては再発を繰り返したり,整復不能なものがあり,これらに対しては厳重な保存療法や手術療法を要した。 保存療法が行われた476例中,87例(18.3%)で斜頚位の再発を認めていた。また,保存療法に抵抗性で最終的に手術療法が施行されたものが20例(4.2%)あった。環軸関節面の変形が時間経過に伴い進行し,これが易再発性の原因となることが示唆された。発症後1ヶ月未満に治療を開始した急性例では保存療法によく反応し,手術療法を必要とした症例がほとんどなかったのに対し,治療開始が遷延した亜急性例・慢性例では手術療法を要した症例が多くみられた。 手術療法としては大多数の例で整復位での後方固定術が施行されていた。しかし骨性癒合などにより整復が困難な例に対しては前方からの解離,整復術が必要となるため,前方法または前後合併手術が選択されていた。

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