『水滸後画伝』攷 -草稿本をめぐって-

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  • スイココウガデン コウ ソウコウボン オ メグッテ

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抄録

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『水滸後画伝』とは、『新編水滸画伝』と同様に曲亭馬琴が手掛けるはずであった読本の題名であった。しかし、何度か出板予告広告が出されながらも、遂に未刊に終わってしまったものと思われる。ところが、この『水滸後画伝』の草稿本と思しき写本が、昭和女子大学附属図書館蔵桜山文庫に存されていることを、深沢秋男氏よりの御教示に拠って知り得た。その写本には、馬琴の使っていた「著作堂」印に似せた印記まで備わり、口絵や挿絵の画稿はないものの、序や目録まで備えたものである。本稿は、この草稿本の紹介と分析を目的としたものである。

【付記】本稿は、深沢秋男氏のお勧めにより執筆の機会が得られたものです。深沢氏は平成四年十月二十九日に昭和女子大学の日本文学研究会にて「昭和女子大(桜山文庫)蔵 新資料『水滸後画傳』について」と題して発表されています。この際に用いられた行き届いた発表資料をはじめ、多くの調査考証メモなどの関係資料を惜しみなく提供してくださいました。それのみならず、資料閲覧に際しても多大な便宜を図っていただきました。本稿は、すべて深沢氏のご調査に先導されたものであり、ここに記して、多大な学恩に心より感謝申し上げます。

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