産褥期における母親役割の自信尺度と母親であることの満足感尺度の開発 : 信頼性・妥当性の検討

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タイトル別名
  • サンジョクキ ニ オケル ハハオヤ ヤクワリ ノ ジシン シャクド ト ハハオヤ デ アル コト ノ マンゾクカン シャクド ノ カイハツ シンライセイ ダトウセイ ノ ケントウ
  • Development of the Postpartum Maternal Confidence Scale and the Postpartum Maternal Satisfaction Scale : Reliability and Validity

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本研究の目的は,産褥期の[母親役割の自信尺度]と[母親であることの満足感尺度]を開発し,その妥当性・信頼性を検討することである.先行研究から導き出された概念枠組みに基づき,項目案を作成した.母性看護学専門家により内容妥当性を検討し,パイロットスタディーにより表面妥当性を検討した.第一次調査は,褥婦100名を対象に質問紙調査を行い,尺度項目を選定した.第二次調査は,褥婦115名を対象に質問紙調査を行い,[母親役割の自信尺度](20項目)と[母親であることの満足感尺度](9項目)の妥当性・信頼性を検討した.[母親役割の自信尺度]は,正規分布であり,退院時から産褥1か月時に得点が有意に上昇した.また,経産婦は初産婦よりも有意に得点が高く,尺度の内容妥当性を支持している.尺度全体のα信頼性係数は0.88~0.89で十分な内的整合性が確認された.[母親であることの満足感尺度]は,高得点に分布し,退院時と産褥1か月時の再テスト法ではrs=0.71(p<.01)であり,安定性が確認された.尺度全体のα信頼性係数は0.80~0.81で十分な内的整合性が確認された.下位尺度については,産褥期の母親役割獲得過程の特徴をふまえて,さらなる検討が必要である.[母親役割の自信尺度]得点と[母親であることの満足感尺度]得点は,Self-Esteem尺度得点と正の相関,育児不安サブスケール得点と負の相関が認められ,併存妥当性が確認された.また,尺度と下位尺度の相関,[母親役割の自信尺度]に関連する要因を検討した結果,先行研究の知見との一致が認められた.[母親役割の自信尺度]と[母親であることの満足感尺度]は,今後洗練する必要があるが,一定の信頼性と妥当性が確保されたと考えられる.

This study aimed to examine reliability and validity of the Postpartu

source:Journal of School of Nursing, Chiba University

identifier:4

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