フーコーとオイディプス : 『〈知への意志〉講義』における権力-知の理論について

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タイトル別名
  • フーコー ト オイディプス : 『〈チ エノ イシ〉コウギ』 ニオケル ケンリョク - チ ノ リロン ニツイテ
  • Foucault et Oedipe : Sur la théorie du pouvoir-savoir dans les Leçons sur la volonté de savoir

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抄録

本稿は、20世紀フランスの思想家であるミシェル・フーコーの「権力-知」の理論に関する研究である。よく知られている通り、フーコーは1970年代に入って「権力」の理論を練りあげていくが、かれにとって権力はつねに知や真理とともにあり、それらと相互的に作用(強化)しながら機能するものである。本稿では、フーコーのこの「権力-知」の理論について、かれがコレージュ・ド・フランスで1970年に行った講義の記録である『〈知への意志〉講義』の、とりわけソポクレスの『オイディプス王』に関する分析をもとに考察する。オイディプスは、フーコーにとって「権力-知」の最初の主要な形象であり、フーコーがオイディプスについて、あるいはかれが物語のなかで失墜することについてどのように考えていたのかを知ることが、フーコーの権力や知の理論を理解するうえできわめて重要となる。本稿では、この〈フーコーのオイディプス〉がもつ意味を明らかにする。

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