Affectivity and Memory: Essay according to the Phenomenology of Michel Henry (1)

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  • 情感性と記憶 -アンリ現象学による試論- (1)
  • ジョウカンセイ ト キオク アンリ ゲンショウガク ニ ヨル シロン 1

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私たち人間は日々、さまざまな感情にとらわれて生きている。また私たちは、記憶から逃れることは決してできない。本研究の問いは、私がつねに情感性と記憶とともに生きているという経験を哲学はどのように記述しうるのか、情感性と記憶は互いにどのように関わっているのか、その関わりを哲学はどのように記述しうるのか、というものである。研究方法としては、ミシェル・アンリの現象学を手がかりとし、主要テクストとして、『顕現の本質』、『身体の哲学と現象学』、『実質的現象学』を使用する。研究全体の第1部を成す本稿では、「情感性」(affectivite)についての研究を行う。まず、『顕現の本質』の記述によって、情感性についてその概略を明らかにした上で、情感性と感覚との関係を考察する。次に『身体の哲学と現象学』を分析することにより、情感性を身体の身体性とする考えを検討する。これらを踏まえて、最後に情感性を主観性と同一視できるのかどうかを考察し、情感性の全体像を解明する。

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