ソーシャル・ペタゴジーと児童養護施設 : 福祉レジームの観点からの国際比較研究

書誌事項

タイトル別名
  • Social Pedagogy and Residential Child Care : A Comparative Welfare Regimes Study
  • ソーシャル ・ ペタゴジー ト ジドウ ヨウゴ シセツ : フクシ レジーム ノ カンテン カラ ノ コクサイ ヒカク ケンキュウ

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説明

日本の社会福祉ないし児童福祉分野においては、ヨーロッパ大陸諸国で普及している教育と福祉を横断するソーシャル・ペタゴジー(社会的教育学)とその担い手ソーシャル・ペタゴーグについてほとんど知られていない。それは英語圏のソーシャルワーク研究の枠組みへの依拠の故であり、また、アンデルセンの言う自由主義レジームの下では国民の統合を目指す教育と残余的な福祉サービスが分断されてきたからである。そうであればこそ、日本では社会政策なき教育福祉が強調されてきた経緯がある。そこで近年英国で子どもの貧困に取り組む社会政策の文脈の中で、大陸諸国のペタゴジーを導入する動きのあることを紹介し、福祉レジームの観点から、日本、イングランド、ドイツ、デンマークの児童養護を比較して課題を明確にした。また、ドイツの児童養護施設訪問で得た知見に触れた。その上で、日本の社会的養護改革においてソーシャル・ペタゴジーの導入が、自由主義レジーム及び家族主義の社会的克服という文脈において図られるべきことを提案した。

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