A Wordlist of Akha Buli Fauna with Reference to Areal Linguistics

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抄録

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本稿はラオス・ルアンナムター県ムアンシン郡で話されるアカ・ブリ語(チベット・ビルマ語派ロロ・ビルマ語支ロロ語群)の動物語彙について現地調査によって得た資料をもとに記述を試みた。 本研究と最も関連するアカ語の先行研究はLewis (1968, 2008)である。これらはミャンマーで話されるアカ・プリ語をベースに編まれた辞書であり、多くの動物語彙も収録している。本稿でも関連する語彙について共通点・相違点に関する比較・対照を行なった。同時にメコン川流域の関連するロロ・ビルマ諸語やタイ系諸語のデータとの比較も合わせて行った。 他の同系言語との比較なども手がかりに、アカ・ブリ語の動物語彙における語形成の分析も行った。接頭辞による派生・複合・重複のほか擬音語などにより多くの動物語彙が生み出されていることを整理した。中でも、ロロ・ビルマ祖語(Proto-Lolo-Burmese)における動物接頭辞 (animal prefix) *k- (Benedict 1972, Bradley 1979)の反映形であると考えられる/xa21-/は非生産的ではありながらも、現代のアカ・ブリ語の動物接頭辞とみなされる。

神戸市外国語大学

収録刊行物

  • 研究年報

    研究年報 61 109-135, 2021-02-26

    神戸市外国語大学外国学研究所

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