中学生における無意図的な陰口の検出に影響する要因 : 対人スキルと情動知覚の視点から

書誌事項

タイトル別名
  • チュウガクセイ ニ オケル ムイトテキ ナ カゲグチ ノ ケンシュツ ニ エイキョウ スル ヨウイン : タイジン スキル ト ジョウドウ チカク ノ シテン カラ
  • Investigation on Factors Detecting Unintentional Backbiting in Junior High School Students

この論文をさがす

抄録

本研究の目的は,人間関係がより重視される中学生に焦点を当て,社会的失言という視点から無意図的な陰口を捉え,教師から見た生徒の社会的スキルや,生徒の情動知覚・情動調節のスキルが,無意図的な陰口に関する社会的失言の検出に影響するかを検討することであった。北陸地方の公立中学校のクラスの担任を持つ教師14名,生徒418名を対象に教師評定の社会的スキル,自己評定の情動知覚に関する質問紙調査を行った。無意図的な陰口に関する社会的失言の検出得点を従属変数とした階層的重回帰分析を行った結果,「情動の注目と分かち合い」が無意図的な陰口の検出に対して正の影響を,「非隠ぺい性」が無意図的な陰口の検出に対して負の影響を示した。一方で,教師から見た生徒の社会的スキルは無意図的な陰口の検出に影響を示さなかった。これらの結果から,無意図的な陰口の検出の失敗を防ぐには,他者の情動に注目し,気持ちを分かち合うスキルが必要であることが示された。

Article

教育実践研究 : 富山大学人間発達科学研究実践総合センター紀要, 16号, 2022.01.11, Page 13-19

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ