市川伸一『確率の理解を探る--3囚人問題とその周辺--』からの示唆と発展

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タイトル別名
  • イチカワ シンイチ カクリツ ノ リカイ オ サグル 3シュウジン モンダイ ト ソノ シュウヘン カラノ シサ ト ハッテン
  • Implications and Possibilities for Future Research regarding Exploring the Understanding of Probability: The Three Prisoner Problem and Related Issues by S. Ichikawa

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説明

市川伸一(1998)は,3囚人問題,3ドア問題,およびこれらの変形問題に対するベイズ解と直感的な解のくい違いを,認知心理学の立場から研究した。特に,変形3囚人問題において,「看守の発言により,釈放囚人の数が減少した」にもかかわらず,事前確率の選び方によっては「事後確率が事前確率よりも減少する」という奇妙な現象が生じることを指摘し,これを題材に多くの議論を行った。この議論には,認知心理学的見地ばかりでなく数理的な内容も多く含まれており,数理統計の立場からも示唆に富むものである。本稿は,市川らの議論で言及されなかった部分,あるいは,議論されてはいるが,その後の発展が見い出せた部分に,推測統計,数理統計の立場から考察を行ったものである。

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