Cultural Theory of the Accident Handle seen in a Japanese Classically -Specters of “konjakumonogatarisyuu” 2

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  • 日本の古典に見る災害対処の文化論 ~「今昔物語集」の霊鬼 2~
  • ニホン ノ コテン ニ ミル サイガイ タイショ ノ ブンカロン : 「 コンジャク モノガタリシュウ 」 ノ レイキ(2)

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奈良時代を経過して平安時代に入ると、人々に依る正直な形での対自然観、対災害観、対社会観の表出が、古記録や文学作品等を中心として見られる様になって来る。そこには中国大陸に於ける大混乱に端を発した、唐風の文化や思想からの脱却、所謂、国風文化の形成、及び、「日本人」としてのアイデンティティー成立と、それらに伴なう内向き志向とが基底にあったものと考えられる。しかしながら、そうは言うものの、中国を中心とした東アジア文化圏の中で培われて来た交流の結果として定着していた思想が全く上書きされてしまった訳ではなく、それが再評価され、日本風に解釈し直された作業の結果として、そうした対災害観・対災異観が醸成されて行ったものと見られるのである。本稿では、日本に於ける対災害観・対災異観や、災害・災異対処の様相を、意図して作られ、又、読者の存在が意識された「文学作品」―「今昔物語集」をその素材としながら、「災害対処の文化論」として窺おうとしたものである。作品としての文学、説話の中に如何なる対災害観・対災異観の反映が見られるのか、或いは、見られないのかに関して、追究を試みた。これに加えて、それらの記載内容と、作品ではない(古)記録類に記載されていた内容に見られる対災害観との対比、対照研究をも視野に入れたものである。

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