アセクシュアルに関する精神分析的理解について
書誌事項
- タイトル別名
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- Psychoanalytic Understanding of Asexuality
抄録
近年、認知されるようになったアセクシュアル/アセクシュアリティという性的なアイデンティティは、その定義である「性的な惹かれの欠如」、あるいは「性的魅力や性行為を重視しない」というあり方からいっけん、精神分析と対立する概念のように見える。なぜなら精神分析は、人間理解の根底にセクシュアリティを置いているからである。この大きな対立を、どのように理解するかを、アセクシュアリティに関する研究を概観したうえで、精神分析におけるセクシュアリティの再検討を行いながら考察した。その結果、セクシュアリティ概念とその種々の道行きの一つとしてアセクシュアリティを位置付ける可能性を提案するとともに、アセクシュアリティ/精神分析が突き付けるセクシュアリティを受け入れることの人間にとっての本質的困難を浮き彫りにした。
収録刊行物
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- 駒澤大學文學部研究紀要
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駒澤大學文學部研究紀要 79 65-75, 2022-03
駒澤大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050291768564327936
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB