19世紀末のハワイ王国滅亡における人種と帝国 : 立憲主義的ハワイ人支配の確立

Bibliographic Information

Other Title
  • 19セイキマツ ノ ハワイ オウコク メツボウ ニオケル ジンシュ ト テイコク : リッケン シュギテキ ハワイジン シハイ ノ カクリツ
  • Race and Empire in the Fall of the Kingdom of Hawai‘i in the Late Nineteenth Century : Establishing Constitutionalist Subjugation of the Native Hawaiians

Search this article

Abstract

type:論文

1893年のハワイ王国滅亡は,19世紀末を挟む数十年の「帝国の時代」のできごとである。この時代にオセアニア地域の独立国はすべて欧米の帝国に支配されるに至ったが,合衆国の帝国主義が直接かかわったのがハワイ王国であった。ハワイ王国の転覆を謀ったのはハワイ在住の欧米人であったが,中でもアメリカ人の果たした役割が大きかった。これらのアメリカ人がハワイ支配と利権確立に利用したのが,米国流の立憲主義であった。ハワイ王国は,猛威を振るう欧米の帝国主義に対応するために欧米人の立憲主義的ノウハウに頼り,その結果として増大したハワイ在住アメリカ人の権力に対応するためにさらにアメリカ人に頼ることとなった。本論は,「帝国の時代」へのハワイ王国の対応と,それを利用したアメリカ人の立憲主義的ハワイ支配の確立を分析し,もってハワイ王国滅亡における人種と帝国の問題を検討するものである。

Journal

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top