トルコギキョウ(Eustoma grandiflorum(Raf.)Shinn.)の鹿児島大学オリジナルF1品種群‘奥玉洋’(オーイヨウ)選定のための生育および切り花品質調査

書誌事項

タイトル別名
  • Survey of Growth and Cut Flower Quality of Eustoma grandiflorum for Selection of Kagoshima University the F₁ Original Variety ‘Oh-iyo’
  • トルコギキョウ(Eustoma grandiflorum (Raf.) Shinn.)ノ カゴシマ ダイガク オリジナル F ₁ ヒンシュグン'オウギョクヨウ'(オーイヨウ)センテイ ノ タメ ノ セイイク オヨビ キリバナ ヒンシツ チョウサ

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抄録

鹿児島大学農学部附属農場学内農事部において, 実習教育の質の向上や鹿児島県の花き農家および花き産業への貢献を目的に, 鹿児島大学オリジナルのトルコギキョウ品種の作出を目標と定めた. 2020年までにOLY の10系統を大学オリジナル品種の候補とした. 2020年には,それらOLY の8 系統の早晩性や花色・花形形質を改良した系を含む新規のシリーズJIE( 21系統) および交配実習系統( 9 系統) が作出された. そこで本調査では,大学オリジナル品種につながる有望系統の選抜を行うため, 11月および12月定植作型において, これらの初期生育および生育特性ならびに切り花品質について調査を行った.初期生育および生育特性においては, 高温ロゼット性とチップバーンの発生に着目した. その結果, 調査した全38系統のうち, ロゼット化を示した系統はなかった.チップバーンの発生は, 系統間に発生の程度に差がみられた.切り花品質調査においては, 花色・花形形質の固定系統の選抜, 切り花長の確保, 早晩性について着目した.その結果, 花色・花形形質が固定されていると思われる系統は24系統であり, それらはすべて基準の切り花長90 cm 以上の要件を満たしていた. 前報に引き続き, オリジナル品種育成には, 収穫期の早い系統を選抜の基準の一つとした. 加えて, 生育のバラツキや, 栽培技術のみでは回避できないと推測される重度の生理障害の発生が見られた系統を選抜の除外対象とした. 上記の選抜要件を考慮し, 本調査において, 八重咲のJIE 2 , JIE 4 ,JIE 5 , JIE10, JIE16, JIE17, JIE18, JIE20A, JIE23,1805B, 1806B の11系統をオリジナル品種の候補として選抜することとした. トルコギキョウの鹿児島大学オリジナル品種の育成にあたり, その品種群の名称を‘ 奥玉洋’( 読み:「オーイヨウ」) と命名した( 登録商標第6490744号).

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