経路の再接続を考慮した代表波長スペクトラルサンプリング

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抄録

コンピュータグラフィックス(CG)の分野において,写実的な画像の生成は重要な研究課題の一つである.写実的な画像を生成するためには,光源から視点に到達する光の経路をサンプリングし,経路に沿った光の輝度を積分する必要がある.近年,RGB三原色だけでなく光の波長を考慮したスペクトラルレンダリングが注目されている.先行研究である代表波長スペクトラルサンプリングは代表波長と定義した波長で経路を生成し輝度を計算する、その他の波長は代表波長で生成した経路で輝度を計算するというものである。しかし、光の分散が発生する三角プリズムやダイヤモンドのようなシーンの場合、代表波長で生成した経路でその他の波長の輝度を計算する際、波長による屈折率が決定的であるため輝度が0となり非効率であることが分かっている。この解決案は三角プリズムやダイヤモンドのようなシーンの場合、交差した物体が前述の物体であるときに代表波長を含むそれぞれの波長についての経路の追跡を行い、前述の物体とは交差しなくなったときに代表波長で追跡した経路の交点と再接続する。これにより、先行研究の問題点は解消されより効率的なレンダリングができると期待できる。

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