無線ネットワークエミュレーションにおける電波伝搬シミュレーションの高度化

抄録

ソフトウェアによる無線ネットワークエミュレータを用いた,インタラクティブな実験が可能なネットワークテストベッドが存在する.インタラクティブな実験環境は,モビリティシミュレーション,電波伝搬シミュレーション,無線ネットワークエミュレーションの順に処理を高速に繰り返すことで実現している.このような実験環境では,構築する無線ネットワーク環境の忠実度を維持するため,各シミュレーションの計算時間が制限される.そのため,大規模な実験を可能にするためには,各シミュレーションの高速化が必要である.既存の電波伝搬シミュレーションは逐次処理であるが,計算処理の依存関係がないため,並列化による高速化が可能である.また,全てのノードの通信経路を計算を行うが,無線通信には通信可能な距離が存在するため,通信エリア外のノードは通信品質の計算から省くことが可能である.本論文では,無線ネットワークエミュレーションにおける電波伝搬シミュレーションの計算量の削減,並列処理を実現するdeltaHQを提案した.deltaHQは,通信可能な通信エリア内に存在するノード間のみの通信品質の計算に絞ることで,計算量を削減する.さらに,並列処理を行い高速化を実現する.提案したdeltaHQをリアルタイムに実行されるインタラクティブな実験環境に適応することで大規模化が実現可能となる.

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  • CRID
    1050292572094725504
  • NII論文ID
    170000178988
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00193516/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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