データ量と通信品質を考慮したIoT向け優先度制御手法の実装と評価

抄録

センサや通信モジュールの小型化と,LTE 等の様々なモバイルネットワークの出現によって,Internet of Things (IoT) への期待が高まりつつある.ネットワークに接続されるデバイス (以下,IoT デバイス) は多岐に渡り,やり取りされるデータも多種多様 (テキスト,画像,音声,センサ,位置等) かつ膨大な量になると想定されている.それに伴い多数の IoT 向け通信手法や通信プロトコルの検討が行われているが,様々な特性を持つデータや,多種多様な品質のモバイルネットワークで構築される IoT システムを意識した IoT 向け通信制御手法については十分な検討が行われているとは言えない.本研究では,通信品質が動的に変動するモバイルネットワークで,アプリケーションの要求する QoS を満たす IoT 向け優先度制御手法を提案する.提案手法では制御サーバの役割を果たす Broker サーバが優先度を用いて IoT デバイスのデータ送信タイミングを指示する.送信優先度は,アプリケーションサーバ (AP サーバ) 上のアプリケーションの QoS 要求と IoT デバイスが生成するデータの特性 (遅延耐性など) に応じて決定される.詳細設計した IoT 向け優先度制御手法を実装し,動的に通信品質が変動するモバイルネットワーク上で有効性を評価したところ,高優先度データの送信率を最大 75.0 % 上昇させられ,平均遅延時間は最大 10.7 % 削減できた.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050292572095299072
  • NII論文ID
    170000174131
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00177226/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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