集積ナノフォトニクスに基づく近似二進対数を用いた低レイテンシ光並列乗算器
説明
ナノフォトニクス技術の登場により,超高速動作する光集積回路の設計が可能になった.本稿では,光スイッチング素子を用いた近似並列乗算器の実装方式を提案する.提案する近似並列乗算器は 2 つの n ビットの整数を入力とする.超高速信号処理の鍵は,クリティカルパス上に存在する光電変換器 (OptoElectric converter. 以後 OE 変換器と呼ぶ) の個数を最小限にとどめることである.これは,OE 変換器の遅延が光集積回路のレイテンシの大半を占めるためである.任意の n に対し,提案する近似乗算器のクリティカルパス上に存在する OE 変換器は 3 個に限られる一方,入力ベクトルにより決まる確定的誤差 (最大 11% ) が乗算結果に発生する.既存の並列乗算器では n の増大とともにクリティカルパス上の OE 変換器の個数が増大するため,提案する乗算器は大きなnに対して動作速度で優位性を示す.n = 64 に対する数値評価の結果,提案する乗算器は 151ps で動作し,既存の光並列乗算器より約 2.4 高速動作することを示す.
収録刊行物
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- DAシンポジウム2018論文集
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DAシンポジウム2018論文集 2018 57-62, 2018-08-22
情報処理学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050292572112493568
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- NII論文ID
- 170000178122
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- conference paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles