WHOQOL-BREFに基づくHRQOL評価におけるスマートデバイスを用いた簡易計測手法の提案
抄録
悩みやストレスを感じながら生活している人が日本の全人口の半数を占めていると報告されており,今後,心身の健康を損なう人が増加すると考えられる.健康に直接影響のあるQOL(Health Related Quality of Life:HRQOL)は疾患や治療が,患者の主観的健康感や,毎日行っている仕事,家事,社会活動への影響度を定量化したものであり,継続的に計測することで,ストレスの兆候を早期に発見するようなストレス予防に繋げることができる可能性がある.しかしながら,HRQOLを計測するためにはアンケートへの回答を行う必要があり,毎日の回答は負担が大きいため継続的な計測は難しい.そこで,スマートデバイスなどを用いて計測した生活データから自動的にHRQOLを評価することでユーザへの負担を軽減し,継続的な計測を実現する簡易計測手法を提案する.提案手法では,HRQOLの評価手法の1つであるWHOQOL-BREFの質問項目を「主観的評価が必要な項目」と「客観的評価が必要な項目」に分け,それぞれ異なる方法で回答値を求める.前者では,アンケートの回答値の変動が少ない項目の質問頻度を減らし,後者では,生活データから回答値を算出し,評価に必要な質問項目数を削減することで簡易計測を実現する.提案手法の実現に向けて被験者実験を行い,HRQOL簡易計測手法を用いて評価値を算出した結果,正解値との相関係数が0.903となることを確認した.また,被験者実験の結果から,生活データとHRQOL評価値の相関,質問頻度を調節できる可能性のある質問項目を明らかにし,さらに,これら2点に関して,身体健康状態領域では被験者間の差異が小さくなることを,環境領域では差異が大きくなることを明らかにした.
収録刊行物
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- マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2017論文集
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マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2017論文集 2017 880-887, 2017-06-21
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050292572112505984
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- NII論文ID
- 170000177908
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- Web Site
- http://id.nii.ac.jp/1001/00190041/
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- conference paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles