1フレーム分の描写処理終了推定によるGPU状態制御
抄録
スマートフォンに関する市場調査の結果では 40%以上のユーザが機種選定時に重視する項目に 「電池持ち」 を挙げており,GPU は端末において消費電力の大きな要素の 1 つである.Android 端末の GPU は,1 回の画面更新の期間に,頻繁にアクティブとアイドル状態を行き来しているが,アイドル期間中は短時間で処理再開可能であるが電力の大きな状態に設定されている.一方,Android では,1 フレームの描写の終了後に長いアイドル期間が現れる確率が高い.そのため,1 フレーム分の描写の終了を把握することができれば,GPU を低電力状態に設定することが可能となる.本研究では,1 フレームにおけるアプリレベルの描写処理数の履歴から,次のフレームのアプリレベルの描写処理数を推定し,その数の描写処理が終了した時点で GPU の状態を制御する.Nexus5 用にプロトタイプを開発し,実際に動作させて性能評価を行ったところ,youtube,ホーム画面,端末設定画面でそれぞれ 4.4mA,7.6mA,15.8mA の端末の消費電流を削減できた.
収録刊行物
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- マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集
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マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集 2014 (5), 234-242, 2014-12-01
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050292572115904640
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- NII論文ID
- 170000121335
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- Web Site
- http://id.nii.ac.jp/1001/00136827/
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- conference paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles