複数のピエゾ素子を用いた振動による人の室内動線検出の検討

抄録

振動センサを床面に取り付け,振動の強弱や振動フィンガプリントを測定・解析することで振動源の位置を特定する研究がなされている.振動センサに着目すると,出力される情報は振動の強弱のみであり,振動源が振動センサに近いか,遠いかを表す情報しか得られなかった.よって振動センサに対して,人がどの方向から来てどの方向へ通り過ぎたかという歩行方向や,複数人が振動センサの前で交差するように通り過ぎるといった行動を推定することは困難であった.そこで,本稿ではピエゾ素子を一定間隔に2つ配置した振動センサ対を用いて床面の振動をとらえ,得られた信号を短時間フーリエ変換する前処理によって特徴量を算出し,機械学習によって歩行方向や複数人の交差を推定するという手法を提案する.実験では床にピエゾ振動センサ対を設置し,その前を人が通り過ぎるという試行を行った.さらに,異なる歩行方向の信号データを合成することで,疑似的に複数人の交差の信号データを生成し,分析した.その結果,歩行方向や複数人の交差を高い精度(83%)で推定できた.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050292572129337216
  • NII論文ID
    170000180645
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00199861/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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