災害時異種無線併用型DTNにおける送信スケジューリングのための転送データ量予測方式の設計

抄録

本稿では,DTN を対象とした車車間通信におけるアプリケーションから見た転送可能データ量を送信 点と受信点の位置と速度に応じた転送可能データ量をまとめたデータセット (Multidimension transferable bytes prediction data set) から予測する手法を提案する.筆者らは,災害発生時,Wi-Fi 等の広帯域無線 通信と物理運搬を併用しつつ,LoRa 等の狭帯域無線通信による端末間通信により,救援要請や損壊家屋 の撮影画像等を防災対応機関と住民間で共有する災害時情報共有システムの実現を目指している.本シス テムでは,電波不感地帯の住民と防災対応機関との接続性を,緊急車両に搭載した通信機器による車車間 通信と物理運搬を併用して確保する.この車車間通信では,限られた通信可能期間内で救援要請や画像等を効率良く転送するためにその期間内で転送可能なデータ量に応じて送信データを決定することが望まれる.しかしながら,既存手法では,固定設置された端末間の転送レートを予測できる一方で,移動する送信点と受信点間の転送可能データ量の予測が困難である課題がある.そこで,本稿では,送信点と受信点の位置と速度に応じた転送可能データ量をまとめたデータセットから予測する方法を提案する.また,実測と無線 LAN エミュレータを併用したデータ収集と本システム要件を考慮した通信方式の設定によってデータセットの作成を容易にする方法について述べる.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050292572145957888
  • NII論文ID
    170000184563
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00207501/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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