マルチメディア地理情報システムにおけるデータ管理

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  • Data Management on Multimedia GIS

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抄録

これまでに多くの地理情報システム(GIS)が提案され、実用化が進んでいる。身近なGISアプリケーションであるカーナビゲーションシステムも一般に普及し、さまざまな工夫を凝らした製品が開発されている。これらのGISは、実際の都市空間をデータベース化したものと考える事ができるため、これからのGISはより豊富な情報を扱い、よりリアルなものに発展することが予想される。一方、GISで扱うデータは、ディジタル化した地図情報と各アプリケーション固有の関連情報である。このうち、ディジタル地図は公共性が高く、データの共有が望まれている。また関連情報の中にも、もともと想定したアプリケーション以外でも利用できるものが多い。例えば配電のための電線ネットワークは、もともと電気を供給する側のアプリケーションのためにデータ化されているが、都市の災害シミュレーションや、道路工事の工事計画などにも重要である。しかしこのようなデータは個々のシステムで独自に作成しているのが現状であり、互いにデータを交換する方法は用意されていない。そこで我々は新しいGISとして、マルチメディアGISを提案している。本システムでは、従来のディジタル化された地図に加え、より豊富な情報が蓄積されている印刷された地図や、リアルな情報源である航空写真や衛星写真などの静止画、観測カメラからの動画などを扱う。またさまざまなアプリケーションで利用されている異形態データを柔軟に利用することを目指している。今回の発表では、これらのデータを統合的に扱うデータ管理について考察する。

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