熱赤外多重分光リモートセンシングによる都市の環境解析に関する基礎的研究

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  • A Fundamental Study on Urban Environmental Analysis by Thermal Infrared Multispectral Remote Sensing.

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抄録

NASA/JPL開発の航空機搭載型センサTIMS(Thermal Infrared Multispectral Scanner)や現在我が国が開発中でNASA/EOS・AM1搭載予定のASTER(Advanced Spaceborne Thermal Emission and Reflection Radiometer)に代表される熱赤外多重分光スキャナは,陸域の地表面温度及び放射率の定量観測が可能であり,様々な分野での応用が期待される.筆者らはヒートアイランド解析を始めとする都市の環境解析においても有用なデータが提供され得るものと考えている.熱赤外多重分光スキャナの観測放射輝度画像は大気補正処理及び温度/放射率分離(T/E分離)処理によって温度及び放射率の各画像に変換される.ここでT/E分離処理においては様々な地表面物質の熱赤外分光放射率のデータセット(スペクトルライブラリ)が重要な役割を持ち,処理精度に影響する.これまでアメリカを中心に様々な地表面物質が分光測定され,スペクトルライブラリの拡充が図られてきた。しかしながら,その内部構成は岩石を中心に植生,土壌等であり.都市部データの解析に重要であるアスファルトやコンクリート等の建設材料は含まれていない.そこで筆者らはこれまでに幾つかの建設材料について室内における赤外分光測定を行い,その特性を明らかにした.今回はアスファルトについて屋外における赤外分光測定データを取得し,これを用いてTIMS画像の定量解析を行ったので,その結果を報告する.

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